[噂をすれば何とやら、くちゅんと犬のようなくしゃみをしながらゲルトが厨房に顔を出した。レジーナの不在についてひときしり不平を鳴らしたあと、テーブルに乗っているマルメロの蜂蜜漬けを目ざとく見つけて、僕も欲しいーと騒ぐ。]はいはい、今すぐ入れる。[予め大目に沸かしていたお湯と蜂蜜をカップに注いでゲルトに渡すと、ふーふーと大仰に息をふきかけながら、ペーターに向かって人狼の噂について声をかけた>>1。さて、ペーターはどんな反応を示すだろうかとちらりと視線を向ける。]