[そんな好葉を見つめる亜梨沙が、赤翡翠に触れる様>>43を横目で眺めた]
(そういえば、亜梨沙は風紀委員。……これのお咎めなしにする為、なのかな?)
[その首飾りがどんな謂われの物なのか理解している玲緒は、ふとそんなどうでもいい事に考えを巡らせた]
(これが気安く喋る事が許される間柄なら、さりげなく訊けたのに)
[そんな間柄ではないから、好奇心を殺すしかない。
首飾りを離した亜梨沙の指先を視線で追ってしまうのは、出会った時に触れたその手が嬉しかったから]
(触れた手の、あたたかさとかは)[もう、忘れてしまったけれども]