…………でも。 ……どれも全部、一緒には護れない。 何かを護るなら、どれかを諦めなくちゃいけない。 だから私は、フランツを……弟を取って、今、ここに居る。 なのに……いざ、あの2人を見たら、どうしていいのかわからなくなって……。[いざ、他の物を目の当たりにすると。迷いや後悔、それに、躊躇いまでもが押し寄せて。] ……私は……欲張り、なのかしら……。[けれども。静かな声音に、どこか安堵すら覚えつつ。涙はそのまま、頬を伝う*]