[食堂に戻れば、議事やら、オットーの演説やらの真っ最中
パメラの自分を殺してほしい発言は、生憎神父は聞いていなかった
――ただ。少しだけ思うことはあった
どうして皆、こうも元気なのだろう、とも
すぐに具体策(記録をとる)など思いつくのか
――100年前の昔話。それを知っていれば、まぁわかるか
だとしても、あれは確か――1日に、1度、1人を
犯人と見定め、処刑するのではなかったか、”自分たちの手で”
それを言い出すのは気が引けた
議事録、その存在が、自分たちの生きた証になるのだろう
ゲルトが言っていた狼か犬かを2匹――見つけられなければ
そう、ゲルトのいっていたのは人であり、人でない
人狼、だったのだろうなと薄々感じている
獣が冬の寒さを超すための、栄養を蓄えるための貪りではなく
”ショー”であると銘打ったもの]