− 西門方面 −[しばらくたった後、魔物の群れの後方から何かが運ばれて来た。横木を渡した大きな柱。そこに人が縛りつけられていた。腕を広げた姿勢で、茨めいた漆黒の鎖に拘束されているのは、妖術で連れ去られたクレステッドである。意識がないのか、その顔は力なく俯いて垂れていた。]