-回想/傭兵部隊にて-
おお、姉ちゃん分かってるな。
ええと、ヴィクトリアだったな。ほら、飲め飲め。
[酔った仕草に、こっちも酒の入ったテンションで応える。
新しいグラスを手に押し付け、手身近にあった酒瓶から注ぐ。]
ヴィクトリアもそういうタイプか、そうかそうか。
それでいいんだよ、人間、適材適所。
能力生かす方法なんて人それぞれだ。自分に合うやり方さえ見つかれば問題ない。
人の上に立つのも、ある種の才能だからなぁ、これ。
[そこでふと視線が動いたのは、何か気配を感じたのか。
それとも、“人の上に立つ”と言う言葉で、この戦の指揮官を思い出したのか。
視線が捉えたのは、酒に酔い、上機嫌のタクマで。]