…………[空振りだったような、何かを掴みかけたような、先の呼びかけとは違う感触に、金貨は長く息を吐き、それから再度瞳を閉じた。自らの声の残滓に絡め取られる何かを、練り上げそして掬い上げ、ゆっくりと手繰り寄せようとする。――方角だけでも探れたならいいんですがやがて何かがひっかかる。手繰った先は>>0:#010(10x1)、魔界の空気は金貨の願いを聞き届けてくれるのだろうか]