[洞窟全体が鳴動しているような感覚に陥る。
聖剣による封が為された巨岩は鳴動と共に皹が広がり、徐々に剣が押し上げられて行くのを見た]
……私の血が開封の鍵だなど、聞いていないぞ…!
[傷の痛みにより声は低く押し殺すようなものとなる。
嘲る声>>35に視線をやれば、襲撃者は既に背を向けていて、降臨せんとする者に意識が向いているようだった]
何故……何故エルフがこのようなことを…っ!
[絞り出すような声を襲撃者の背へと投げかける。
かつてエルフは解放王と共に魔を討伐した者達。
それが魔を開放せんとしている。
男の表情に困惑の色が現れた]