― 夜の広場 ―
[静かだ。
こんな夜中に人っ子一人いない広場に立っていれば当然なのだが。
煩わしくも思いを鎖すものは周囲には何もない。
ただ、雪を踏みしめる足音がやたらうるさく響くだけで]
………。
[その書置き>>67を見つけたのは、パメラが殺される順番が、
ずいぶんと早まってしまった後のことだった。
つまりはほぼ丸一日、宿屋の自分の部屋を開けてしまっていたらしいがそれはさておき。
“一人で”という制約を守らない理由もなく、
こうして律儀にただ一人立ち尽くしていると、かかる声>>76]
…………オットーさん、貴方だったんですか。
これをよこしたのは。