[体に回された左手>>90。それにがつりと噛み付き、地面に叩きつけた。雄叫びを挙げながら目の前の男の体に牙を立てる。も、すぐにそれを離した。
その動きはどこか奇妙で、何かに必死に抗っているようにも見える。]
―――――ッッ、―――…!!!
[何やってんだこののろま野郎。さっさと逃げろ。
無茶苦茶なのを承知の上で、声が話せればそんな風に伝えたかった。けれど、それはただ咆哮としてしか届かなかっただろう。
――と、ふいに静かな声で>>93問いかけられる。何とか、人の声を絞り出した]
……ずっとだよ。ずっと、生まれた時から「こう」だ…!!
目覚めたのこそ、最近だけど、な……っ