― プラメージ王国野営地 ―
[大将首を取るという相手を阻もうと、兵が押し寄せてくる。
最初の驚かしも効果は短い。
壁ができそうと見るや、繰り出される槍を皮一枚で躱して跳び、兵士の盾と肩を順番に蹴ってさらに高く飛んだ。
馬よりも高い位置から大将首めがけて投げ槍を放ち、捕まえようとして来た兵の顔を蹴って前転、短槍を掴みながら疾走する。
調練でだってやったことのない動きができるのは、たぶん自分が今、冥王の門の前に立っているからだ。]
いいからその首置いて行けえーっ!
[正面に、斧を構えた相手が見えた。>>85
落ちる投げ槍に続けて、相手の胸板を貫こうと槍を突き出して走る。。
自分自身までが一本の槍になったようだった。*]