……彼にとって国名は記号でしかなく、 重視すべきものではないのではないかな。 己自身が是とするもの…… 例えば、自らの力で物事を切り拓くこと。 そう言うことが、彼の根底にあるような気がする。[一つ一つ、自分が見聞きしたものを挙げながら思考の整理をし、己が思うところを口にしていく。邂逅した時間、交わした言葉は多いとは言えない。その中で得た情報を纏め、男は王子に結論を呈した]