理解が浸透したところで、なるほど、と呟き、手にしていたマシュマロをしまおうとする。肩掛け鞄には、ウンブラのおやつや、その他必要なものを入れている小さなポケットがいくつもある。そのうちのひとつにひょいっとマシュマロを――]…………ひょいっ?[放り込めなかった。それが自ら少年の手から飛び出したのだ。虹色の光を白いボディの周囲にまとわせたマシュマロは、みるみるうちに遠ざかっていった。少年はただぼうぜんとしているだけ]