─教会前→─
[暫しの会話をカタリナと交わし、仕事なので頑張る素振りを見せる彼女の腕が、ぷるぷると震え出す。
たまらず吹き出しそうになるのを、片手で口許を抑えるといった楚々とした仕種でカバーし、>>53の手伝いの了承に『よしきた』と笑った]
任せて下さいな。これでも酪農家の生まれですから、力仕事には自信ありますよ。
[なんて言うが家業を手伝っていたのなんて、そんなに記憶にはないのだけど。ただ、牛乳運びや牛や羊の放牧は楽しかったなと強く記憶しているだけだった]
え、私の過去ですか?
そうですねぇ。親の土地を地上げ屋に取られてしまいまして。そのせいですかね。逃げ足が鍛えられたんですよ。
だから、妙なところの移動とかもそれなりに素早く出来るんですよ。ふふっ
[オットーと出会うまでの道中、カタリナに己の過去を問われた>>56
どうやら、自分の身のこなしに疑問を持ったらしい。
なので話しても大丈夫な範囲を、努めて明るい声音で言ってみた]
[こんなもの、女にとっては遠い過去の光景でしかないのだから]