――尚書官長執務室――
[見回りの報告を行うと第一王子が帰還したと長官から伝えられる。
彼は大きくため息をつき、悪態をはいた。
国の偉い王子様にこんなことを言えるのは
幼馴染――そして、軍でも肩を並べたと言う彼くらいだろう]
あの方はまた前線で視察ですか。
[長官は苦笑するも彼をたしなめることはしなかった。
怒ってもいいことだっただろうに]
外を見てはどうかですか。
あまり気乗りはしませんが、
王子のおも……護衛と言うなれば断る言葉はありませんね。
[執務室を後にすれば、細い剣を腰に携え、
出立前の王子様の元へ>>76と向かった。
いやいや言っていながらも
彼の足取りは少し軽やかだった]