[人の姿に戻った男は、少女の肩に両手を置く。
眸の空色は未だ昏く、渇きは癒え切ってはいない。
それでも、どうしても伝えなくてはいけないことがある]
……誤解、だ…、ッ!!
僕は確かに、立派な人格でもなんでもない。
貴女と共に居ると誓った時、
完全な正気ではなかったことも認める。
だけど、だけど、…。
本当に大切でなければ、此処までのことはしないッ。
僕が此処までするのは、一人だけだ。
君だけだ、シルキー!
[常の微笑を浮かべる余裕など、まるでない様子で。
言い募る姿は、情けなくも必死なもの]