…───とはいうものの。 天の御使いに仇為した者、捨て置くわけにも行かぬ。 あれは”天使憑き”と、……もう一人。 お前を傷つけた者であったか。 あれらを捨て置くわけには行くまいな。[あの人の子らは、既に地上に落ちたのだったか。 御子の再臨の為に見逃す形となってしまったが。 もう一人、人の子らを纏め上げる者の名は、 今はまだ大天使の意識の裡になく。 優美な唇が、冷えた声音で天に仇為す者らを呼ばわった。*]