[ 皇龍となる事を定められて育ったオズワルドは、事在れば、己の身命をかけて地脈を護る覚悟を常に負わされてきた。
それを厭わしく思ったことこそ無かったが、強大な力を持ち、その力故に世界軸を支える要として大きな責を負う神子に、どこか共感を覚えてしまったのは事実で ]
時間がかかれば、それだけ神子への負担もかかりそうだからな。
[ クラリッサに返した声は、やはり真面目なものだった、が ]
ん?
[ 階段上から漂う虚竜の気配に、眉が上がる ]
これは...時、か...相手は『永劫』とやらの方だったか。
[ 左眼の天命石が感じる敵の属を読み取って苦笑した。
どうやら気合は入っていたが、神子の声を聞いた時は、まだ疲労でぼボケていたらしい ]