[裏口の明かり取りから差し込み、頬を暖める日差しに、意識がゆっくりと引き上げられる。眼を擦ってみれば辺りは馴染んだ台所でない。昨日のことをゆっくりと、思い出す。酷い――雪が、この村に降って、宿からわざわざやってきたレジーナに声を掛けてもらったことを]
[誰かが掛けてくれたらしい毛布が、身じろいだ瞬間肩からずれた]
毛布ありがと、えーと……?
[丁度声が聞こえたから>>82>>86、毛布を羽織ったまま歩き出す。そうして辺りに漂う珈琲の香り、つまりは誰かが厨房へ来た証の品に、きっと掛けてくれたのはそこにいる誰かだろうと声を掛けた]
[けれど、一旦安置された“彼女”の身体>>80か>>、ヤコブと同じく現れたシモン>>87にされた説明>>91か――あるいはそのいずれもによって、言葉は途中で切れてしまう]