[それにこの場には、ゲルトとエリーアスもいる。
ゲルトは話を続ける気はなさそうだし、エリーアスは会話に加わらないものの、顔が暗くなっていることが見て取れた。
ここらへんが切り上げどきだなと判断して、お年寄りに話を聞くことはいいことだ、と告げるゲルトに向き直った。]
じっちゃは不思議に昔のことはよく覚えているんですよね。
ばっちゃに一目惚れしてプロポーズをしたあたりなんか、よくそこまで、と思うくらい詳細に話してくれますし。
嗚呼でも、一旦話を聞きに行ったら、数時間かかるのは覚悟した方がいいかもしれません。
人狼の話をピンポイントで聞きたいのでしたら、「モーリッツさんが苦労された経験を是非。人生の先輩の話を聞いて、勉強したいです。」と言うのが一番早道ですよ。
[なるべく和やかに聞こえるよう、落ち着いた口調で説明する。
エリーアスもモーリッツに話を聞こうと思っているとは知らないが、参考にはなるかもしれない。]