[視線を上げれば頭上方向(=地表と平行方向)から搭乗橋の先端が近づいてくる。
ハッチの上に立った自分自身を位置マーカーとしてビーコンを送り、接続の補助となった。>>73
搭乗橋が設置されれば、そこが作業の足場となる。
ふたたび地表に垂直に立てば、白銀の髪は元のように肩にハラリとかかった。
ハッチの両側の気圧が等しくなるのを待つ間に、指先をコネクタ代わりにテウティドドリルス号外壁の操作盤に差し込んで、ロックの解錠を試みる。
救難信号により外部からの操作を受け入れた扉は重々しく振動したが、スムーズには開こうとしない。
着陸時の衝撃のせいか、歪んでいる部分があるようだ。]