人狼物語−薔薇の下国

68 Es2nd― 緋の世界に滲む月 ―


読書家 レト

[乾ききった喉に熱い雫が滴った。
飲み込もうとしても、量の少ないそれに対しひくりと喉が震えるのみ。
離れていった指に追いすがるよう、赤い舌が薄く開いた唇から覗く。

目の前に、濃い血の固まりがある。
無意識の覚醒。咥内に唾液が溢れ、自然と唇は閉じる。
頬に戻った赤みは期待によるものか。
やがて、艶やかな赤髪がそれら全てを覆い隠した]

(92) 2013/10/10(Thu) 21:39:46 (茄子)

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