[乾ききった喉に熱い雫が滴った。飲み込もうとしても、量の少ないそれに対しひくりと喉が震えるのみ。離れていった指に追いすがるよう、赤い舌が薄く開いた唇から覗く。目の前に、濃い血の固まりがある。無意識の覚醒。咥内に唾液が溢れ、自然と唇は閉じる。頬に戻った赤みは期待によるものか。やがて、艶やかな赤髪がそれら全てを覆い隠した]