― 洋上 ―[降り出した雨に濡れながらどれくらい洋上を漂っていたか。不意に、誰かに呼ばれたような気がして、気だるげに顔を上げた] ……だ……れ?[どこかぼんやりとした声で問うと、無事か、生きてるか、名前と所属は、と声が降って来て] ……ぁー……無事かどうかは、わかんない、けど、生きては、います。 名前……シュテルン・シエル……所属は……。[そこまで言った所で、視界がぐらついた。あれ? と思うくらいに身体が重くて、頭が働いていない]