人狼物語−薔薇の下国

357 Cross×World


大地の御魂 加地 徹 トール

 ――あれ?

[見える。
 ぼんやりとした膜でしかなかった大地の魔力の流れが、はっきりと。
 それはアイリの魔力がより高められているからか、彼の意志が魔力にも乗っているからか。
 それとも――魔力と攻撃の流れを読むことに、こちらの目が慣れたからだろうか?]

[アイリの両手両足の動きを追うように、自身も戦鎚を、脚を動かし捌こうと試みる。
 時には重過ぎる戦鎚から手を離し、生身の腕で防御することもあっただろう。
 そして――ついに疲弊し、僅かに鈍り始めたアイリの動きへ、こちらの手が追いつく時が来る]

[ばしん。
 快音と共に、男の大きな右手が、アイリの拳を包み込むように受け止めた*]

(92) 2015/07/22(Wed) 00:36:58

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