[数日前。私室で行われた会合で、シュナウザー監査局長が進言した即位戴冠の儀の準備は、その後、尚書官らとの打ち合わせを交え進められていた。
どちらにせよ、準備が必要と判断した為もある。
王の逝去は既に公然の事実であり、既に交友諸外国からのお悔み───実際には、探りと称するに近しいものであったにせよ───も届きはじめている。
葬儀にせよ戴冠にせよ、あまり時期を長引かせられないのは間違いなく、先にウェルシュ自身が口にした一週間、この期限が果たされぬのだとしても、可能な限り早急に実施されねばならぬことは、人々の共有の認識かと思われた。]
葬儀は”次期王位継承者”の主催によるものだ。