翡水の名は、伊達ではない、か...[ 流れる血は、男に痛みと高揚を齎す ]面白い...[ だらりと提げたシャムシールの刃を腕から流れた血が濡らしていく ]逃がしはせん。[ 距離を取ろうと高度を上げる少女に向かって、男はばさりと大きく羽ばたき、同時に、血塗れたシャムシールを大きく振った。それは、切り裂くためではなく、刃から散る毒の血を、少女の身に、一滴でも届かせるための、一閃* ]