『自由なる蒼き風』。……私に言えるのは、ただ、それだけだね。[知るのはそれだけだった。風が何を意味するのか、それが自分とどんな関わりがあるのか。唯一、それを知る者──『シルヴィオ』の祖母は、全てを内に秘めて逝ってしまったから。奏者からそれを手繰る術はなく、故に、告げられるのはここまでだった]その『風』が、君の探すものであるか否か、関わりがあるかどうかは、私には知れぬよ。