[口を出さない方が良かったのかもしれない。何も知らない自分などが。]
私の考えは言った通りです……
[誰かの前で意見したのは初めてだ。心臓が早鐘を打つ。冷静さを努めて席を立つと、空いた食器を片付ける事にした。カチャカチャと食器の音だけがリビングに響く。
そんな中>>85カスパルが耐えきれないという様に小屋を飛び出して行ってしまった。]
カスパルさん……
[もう許してもらえないかもしれない。追う事も出来ずただ見送るしか出来ず。自分が出来る事と言ったらこの場を片付ける事だけだろうか。
あらかた片付くと、居たたまれず寝室に逃げ込んだ。リビングで皆と眠るのが昼間は楽しみで仕方なかったのに。
毛布を被ると、人の意見に反対する事も初めてで、そして譲れなくて、我慢していた涙が溢れる。床で丸まって目を閉じた**]