ほら、こっちだ![ 力強く上昇する風竜の上から、短弓を放って、巨狼の気を惹きつける。 学校で過ごした年月は、カレルと風竜の戦い方を変えはしなかった。けれど、その心持ちは最初とは違う。誰よりも速く、先を飛ぶのは、共に飛ぶ者達の道を拓くためでもある、と、今のカレルは知っていた。 ]