[片膝をつき、まだ熱を孕む軍服の背を左手で掴む。そのまま、躯ごと裏返すよう引っ張りあげた。指先が熱くて…重い]…、カーク……。[6年振りの再会。こんなカタチで、と自嘲が浮かぶ。…いや。こんなカタチでも、逢えたことは幸運なのだろうか――]