―回想/Nルームー
……わたしも、あなたにずっと逢いたかったわ。
よく、ソールに揶揄われたくらいに。
今のわたしには、そんな資格はもうない筈なのに、それでも…
あなたに逢いたいと、願わずにいられなかった。
[ずっと逢いたかったと言ってくれたロウ>>4:167に、
泣き濡れた空色を瞠る。
もう一度“サーラ”と名を呼んでくれた彼の腕に、抱き寄せて貰えば。
どきりと心臓が高鳴るのを感じて、
微かに頬が熱を帯びるのを感じながらも。
その ぬくもりと力強さに、心のどこかが安らぐようで。
ゆっくりと身体のこわばりを解いて、やわらかに身を委ねた。]