勇者と決着をつけるのであれば、 俺も傍に置いてください。[魔の者よりも、人間種の方が消耗しやすいのは百も承知。 されど、容易く引き下がるほど物分かりが良い男でないことは千も承知の上であった。>>48 懇願と同時に獣の姿が、ふわ、と闇色に包まれ。 彼の眼前に、片膝を突き傅く黒衣が現れる。 深く、深く―――― 頭を垂れながら。 その、決着の時を、待つように。**]