[「いいぜ。」凍り付いた場を動かしたのは・・・――渦中のレト本人であった。どこに居たのだろうか、どこから聞いていたのだろうか。いつの間にか居間と廊下をつなぐ扉の枠にもたれ掛かるようにしていたレトがそう告げた。天の邪鬼なレトのことだ、この状況に反発せずに敢えて飲み込むことで反発の意を示したのかもしれない。・・・にはその、どこか不適な瞳の奥の真意は伺いしれなかった。]