[ 小一時間の奮戦の後、戦利品とともにカフェでお茶をする。そこでようやく、互いに名乗ったのだった。] 学籍簿にどう書かれているにせよ、私のことはドロシーと呼んでください。[ 当時から、妙に大人びた丁寧語だった。フレデリカが知るはずもないが、後宮風の話し方が染み付いている。]