[ ぷつんと正に堪忍袋の緒が切れたようにクロートから吐き出された言葉に>>72はっと我に返り、そして思い出す。これまで意識して見ようとしてこなかった事実。
クロートは勇者と名乗る事を躊躇いながら、魔族に襲われる人々を見れば助けようとし、勇者としての力を頼まれれば、無碍にはしない。けれど、いや、だからこそ]
ああ、気が済まないな。いいだろう、聖魔剣にお前が選ばれた理由が、たかが血筋だけの事に過ぎないなら......この俺が、その剣の意志を変えさせてやる!!
[ 挑発されるままに殴りかかり、互いに息が切れるまで、殴り合い... ]
何が、大した力もない、だ!?お前の、お前の剣、は...
[ やがて、あと一歩でも動こうとすれば倒れると、自覚したうえで互いの襟首を掴み、ぜえぜえと息を荒げながら、初めて本音を吐き出した ]