[滞りなく順調な現状とは裏腹に、思った以上に気持ちの方は晴れておらず、その事に少し驚きを感じながら、懐かしくも帝国艦が浮かぶという様変わりした海を見ながら呟いた。]
シコンを落とした次はリオレ、そして…。
[地図を思い出しながら、漠然と今後辿るだろう航路を思い出す。
距離的にはリオレからでも首都カルボナーラを狙えるだろうが、
直線状に暗礁地帯を挟んでおり、迂回しなければならない。
そうなると、と、思い出すのはウルケルにあるもう一つの港街。]
…ストンプ。
[軍港や造船所、工廠があり、軍略的に確保しておきたいだろう港町だ。
置いてきた自らの名の一部だった港を、そしてそこに居た人らを思い出して僅かながら目を細めた。]