シメオン。君に謝らなくてはいけない。 巻き込んでしまって、すまなかった。 サラ。君にも。[視線を上げ、燻る部屋を見ながら謝罪を紡ぐ。謝罪は、彼の血親にも向けられた。アプサラスは彼を本当に可愛がっていた。片時も離さず側に置いて、扇で撫でるように優しく密やかに愛でて、彼が見ていないときには、ずっと彼に視線を注いでいた。息子を失った心痛はいかばかりか。自身の痛みと重ね合わせて、悼む。]