ー回想・カレルがアレクシスを見つける直前ー
……俺のせいだ。ごめんなぁ
[涙に濡れた声で呟かれたそれは、誰かの耳に届いただろうか。男は周りなど全く見ていなかったので分からない
外傷はなく、まるで眠っているようなアレクシスの前に崩れ落ちる
痣は禍々しい黒に変色しており、既に『永遠の眠り』についていることは明らかだった
周りに誰がいようと構わず彼の首元をそっと撫でて、一瞬だけ愛を込めて抱擁したかもしれない
生きていたら
“何をするんだね気持ち悪い。論理的でない事はやめたまえ”
とでも言われそうなものだが、その言葉さえ聞きたかった
その後カレルがやってきたので>>45
少し離れて、アレクシスがNルームに運ばれていくのをぼんやり座りながら見ていただろうか
アリーセを奪った人狼への強い『憎悪』、アレクシスを喪った喪失感で、動く気力は無かった]