―回想・0日目・PM10:30・ラウンジ―
ほんと、そこは申し訳ないというかなんというか……いやあの、……。
[古い格式を重んじる本家の人間は、自分達の価値観からはずれたものを酷く嫌う。自分はその考え方には賛同できなかったからこそなるべく距離を置いてきたというのに。悩ましげに告げられる両家の関係性にどうにか和解できないかとしどろもどろで取り繕おうとした。というのに、あっさりとどうでもいいなんて撤回されてしまえば>>83拍子抜けというものだ。弄ばれたことを咎めなかったのは、安堵の感情が優先されたからで]
あー、良かった。家のせいでなんて、ほんとやってられねえし……。
んじゃ、これからも仲良くしようぜ、ディーク。
[すっかり仲を深めた気になって、前のめりに相手の手を握り込む。完全に一方的な握手。例え嫌な顔をされようとも、すぐには手を離さないだろう]