人狼物語−薔薇の下国

525 ルー・ガルー戦記 11 〜カーマルグ半島帰属戦〜


王国軍部隊長 セルウィン

 お前の――……

[理由など知るか、と叫ぶつもりだった。
 負けられないのはこちらも同じだし、子の存在を知ったところで見逃そうとも思わない。
 けれど――冷血非道と見えていた相手にも、国や子を思う感情があったのだと。
 感慨のようなものを得た瞬間、振るわれた左腕により槍を握る右手が強く引かれた]

 ぐっ!

[僅かでも相手に届く可能性を上げようと、無理に右手を伸ばしていたのが災いした。
 右側へほぼ転がるような形で、体勢が崩れる。
 そして唯一の武器である短槍も、手の内を滑り抜けていった*]

(90) 2019/11/05(Tue) 22:58:59

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