っ、…やっぱり、おまえ……[四肢がばらばらになって飛び散った見知らぬ兵の傍。爆発に吹き飛ばされるようにして、赤と埃に塗れた栗色の髪の軍兵が大地に伏している。右脚がある筈の場所には鮮やかな血溜りが出来ていた。苦しげな呼吸音。肌も、服も。あちこちに火傷や焦げた跡がある。肉が焼ける異臭が鼻腔を引っ掻く。至近距離で巻き込まれたのだから、これでも軽症と言えるかもしれない]