...この間現れた道化師のような魔族、あれは恐らく魔王の側近だ。噂に聞いたことがある。
[ 揶揄うように、気まぐれに姿を現し、こちらを翻弄するだけして去っていった相手>>17 ]
奴が何故、最後まで戦わず、去って行ったと思う?奴は、お前を脅威と見なさなかった、勇者としての覚悟も自覚も持たぬ、ただの聖魔剣の所持者に過ぎないお前を、止める必要も殺す必要もないと思ったからだろう。
情けないとは思わないのか?
[ 脅威と見なされなかったのはアルフレッドも同じだ。さすがに、この頃になると、自分自身でも気付きかけていた。
これはもう、正当な怒りではない... ]