[封印されていた異界の魔獣を解放した(そして叩きのめして再封印した)とか。大破壊を引き起こす呪文の記された書を巡って大立ち回りをやらかした(書物は無事だった)とか。そんなある種の『武勇伝』は、レトも前任者から伝え聞いているだろう。当人に言わせると「そんな事もありましたね」の一言で終わってしまうし、今回、何かあったとしてもそんな大事になる、という認識は──余り、ない。故に、よもや殴ってでも止めればいい、などと思われいる>>81とは、予想すらしてはしなかった]