[フランツという名が今、歴史の中で語られることはない。
それは既に消されてしまった横糸だった。
微妙に色を変え行く文様は、それまでと異なる形を見せはじめる]
「…さあ、知らないな」
[その言葉が紡がれたのは、その一つの文様の中でのことだ>>57
その歴史において、シェットラントは魔術を修めてはいない。
シンクレア卿はローゼンハイムに相談することをせず、
よってクロイス家の口添え>>0:311は得られなかった。
その為シェットラントは鷹>>4:54に気付くことはなく、
偽の伝令は送られることもなかった。
イングリッドはシェットラントを門へ案内することはなく、
それ故その先の流れもまた異なっていよう]