…兄上。お言葉ですが、私もまた、執務に同席していたのです。兄上が国におられない間も、ずっと。外交使節との謁見にも同席をしておりました。恐らく父上は我らを共に、重要な場に伴われていたのです。将来、どちらも王たり得るようにと。[言葉の後半は兄>>81へ向け。愁いを含んで一瞬、切ない微笑みにも似た視線を送り、再び群衆へと向き直る。相変わらず顔の色は白いまま、ただ凛とした意志を双眸には滲ませて。]