>>85[あっさりと巨人の掌の中に捕まる。 こうしてローラーでの移動すらもできず、指を切断することもできず、八方ふさがりのようではあったが―― ここに、未だ武器はあった][即ち、巨人の纏う瘴気そのものである。 ひしゃげた装甲に手を突っ込み――ヴェルナーの体の構造で尤も重要なパーツを引き抜いた。 赤いコードと青いコードを幾重に引っ張ってきたこれは、人間でいうところの胃であり、ヴェルナー袋と名付けられている]