ー回想:襲撃後/ソマリが見つける前?ー
………ああ、アリーセ
[
動物の遺体なんざ見慣れたはずなのに、ひどい怪我を負った生き物を眉一つ動かさず治療してきたのに…
すぐには直視する事が出来なかった。
だが、
例え触らずとも…
以前のように詳しく調べずとも…
彼女が生きていないのは明らかだった
彼女の血が警備服に染みるのも構わず、そっと痣の滲む彼女の頬を撫でただろうか
あまりに呆然としていなければ、彼女の恐怖に見開かれた目をそっと閉じ、アキレアを彼女の手にふわりと握らせていたのかもしれないが、していないかもしれない
その後ソマリの姿を確認してないので、おそらくソマリが来る前に離れたのだろう
だから彼が彼女の血を舐めた>>28 >>31事は知らない]