[白く艶やかな扉の向こうから、声が洩れてきていた。 「身の程しらずの驕りは目に余る──」 「魔物と取り引きする輩もいるとか」 「我らが保護するに値せず」 「一度、滅ぼすべきかと存ずる」語気は鋭いものの、諍う調子ではなかった。むしろ、慈愛すら感じさせる響きだ。 だが、]