君にこんな権利を与えられなくても、僕達は君を超えてみせる。[遠くから、ピィー、と掠れるような笛の音が聞こえる。トルーンの民、レイモーンが使う指笛の音だ]剣を握ると決めた覚悟を、甘く見ないで欲しい。[そう言って、左足の裏をカナンの腹部へと当て、力任せに蹴り剣を抜こうとする。動かぬ戦場の北西から、新たなる仲間が近付いていた*]