[新設される精霊師学科に教官として招かれた後。
しばらく顔を合わせる機会のなかった叔母から連絡があった、との報せがあった。
聞けば、娘を精霊師学科に入れたい、との事で。
学ぶを望む者を受け入れる養成学校の流儀と叔母の熱意により、入学手続きはさくさくと滞りなく完了した。
血筋的には精霊師としての特性は十分、後は伸ばし方次第、と。
そんな事を考えていた矢先に、その事件は起きた]
[竜の卵との顔合わせ。
これは、学科を問わず全ての生徒が行うと定められている。
そうなったのは自身と虹色の仔竜のあれこれが根っこにあるのだが、それはさておき。
騎竜師学科の生徒たちが触れても反応を示さなかった浅緑色の卵が、唯一共鳴らしき反応をしたのがこの少女で]